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「2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》」総合最優秀作品は、「ストレンジャー・シングス」

長いようで短かった2017年も終わり、2018年がしれっと、かつ足早にスタート。2017年もたくさんの映画やドラマなどの映像作品に出会えた年だった。

そこで本日は、そんな2017年に出会えた映像作品の中から、いろんな意味で心を動かされた作品たちを、映画・アニメ・ドラマの各ジャンルごとに一作ずつ選出して、ご紹介させて頂こうかと思う。

映画部門のイチ推しは「ロスト・バケーション」

まず最初は映画部門。2017年度に視聴した映画の中で、最もお薦めしたい作品が本作、「ロスト・バケーション(原題:The Shallows)」だ。

「ロスト・バケーション」は、2016年に公開された、サメの襲撃を題材としたアメリカのスリラー映画作品。主人公の医大生ナンシーが、亡き母と自分のルーツに触れるため、あるシークレット・ビーチを訪れるのだが、人のいない海で突如サメの襲撃に遭い、一人孤独にサメと闘うことになる。

と、これだけなら他のサメ映画でも見られそうな設定と思われるかもしれない。しかし、本作が他作品と大きく異なる点は、本作が主人公ナンシーの絶望的状況を酷なまでに描いた、真に迫ったサバイバル映画でもあるというところだ。

ソリッド・シチュエーション的展開で見せる主人公ナンシーの絶望

従来のサメ映画の場合、多くは大勢の人々がサメに襲われ、パニックに陥り、勇敢な数名が立ち向かってサメを退治するという、王道アニマル・パニック的作品である事が多い。

しかし、本作に英雄的展開など全くない。主人公の女学生が沖合の岩礁で一人取り残され、全身に傷を負い、空腹・脱水に見舞われながら疲弊していく様子の一部始終が描かれている。一つの小さな岩礁を舞台に、一人の人間の孤独と恐怖にもがく様を描いた本作の作風は、本質的には「ソウ」シリーズのような、ソリッド・シチュエーション映画に近いものになっているのだ。

真に迫ったサバイバル描写

その酷なまでのサバイバル描写は、はっきり言って見る人を選ぶ。ホラー映画やスリラー作品に慣れている筆者ですら、血の気が引くような感覚を覚えるほど、この映画は怖い。しかし怖いといっても、自然が怖いわけでも、孤独が怖いわけでも、サメが怖いわけでもない。見る者が感じるのは、ただひたすら主人公のナンシーがもがき、命が削られていく様を見る事で覚える、”死に対する恐怖”なのだ。

だからこそ、本作はとにかく怖い。”死”が感じさせる本能的な怖さが本作にはあるからだ。もしかしたら本作を見て恐怖を感じない人はいないかもしれない。

だが、そんな本作であるからこそ見て欲しい。なぜなら、生きようとする人の姿が真に描かれているからだ。これほどまでに一人の人間の生と絶望を描いた映画は他に見たことがない。この映画は、サメを題材にした”人間の生の物語”だ。

アニメ部門のイチ推しは「トロールハンターズ」

次に紹介するのは、筆者が2017年に見たアニメ作品の中で、最も推したい作品。それが、奇才ギレルモ・デル・トロ氏が制作に携わったNetflix独占配信のアニメ作品「トロールハンターズ(原題:Trollhunters)」だ。

本作は、人間でありながら初のトロールハンターに選ばれてしまった平凡な少年ジムが、個性的な仲間たちと助け合いながら、人間界と”もう一つの世界”を守るという大きな使命に立ち向かっていくという作品となっている。

イチ推しに選んだ理由

筆者が本作をアニメ部門のイチ推しに選んだ理由、それは名脇役”トビー”の存在に他ならない。

本作のストーリー展開は良い意味でしっかり王道を守っており、安心感を持った上で楽しめるし、CGの出来や、活き活きとしたキャラクターたちのアニメーションも安心のNetflixクオリティーで文句の付け所がない。「お約束」を守った”偽”エンリケの存在や、ノームの悔しさを覚えるほどの可愛さも称賛の言葉以外は思いつかないくらいだが、それでも主人公の親友”トビー”の存在にはかなわないのだ。

見ている者の心が洗われる程のトビーの”良さ”

ネタバレになってしまうので多くは語れないが、容姿に恵まれているわけでもなく、学校でも虐げられがちで、家庭の環境だって幸せには遠い。そんな境遇にありながら、トビーはただ真っ直ぐに明るいのだ。

”良いヤツ”を通り越して、まるで人の温もりを持った純粋な宝石が、人の形を成して生きているかのごとく、素晴らしい心を持ったキャラクターなのである。

そのあまりの性格の良さに、見ているこちらの心まで洗われてしまうほど。ただ残念なことに、トビーの良さは文章では表し切れない。彼の良さは、文章で表現しきれる範囲などにとどまっていないからだ。その姿と魅力をぜひ本編の中で確認して欲しい。

トロールハンターズ」は2017年のMyベストアニメーションであり、トビーは2017年のMyベストキャラクターだ。

ドラマ部門No.1は、「ストレンジャー・シングス」

2017年に見たドラマ作品で最も素晴らしいと思えた作品、それはもう「ストレンジャー・シングス(原題:Stranger things)」以外にはありえない。

ストレンジャー・シングスは、「トロールハンターズ」と同じくNetflixで独占配信されている海外ドラマ。

ある夜を境に、突如として行方不明となった12歳の少年”ウィル”。ウィルの親友である三人の少年たち、ウィルの母親、そして街の保安官が必死の捜索を試みるも、ウィルの行方はわからないまま。そんな中、少年たちの前には、イレヴンと名乗る言葉もままならない坊主頭の少女が現れる。街では不可解な失踪事件が再び起き、密かに行われている実験が街を蝕み始めている事実が見え隠れし始める、というのが本作のあらすじとなる。

一記事では書ききれぬストレンジャー・シングスの多分に溢れる魅力

この作品の良さは、はっきり言って一記事では書ききれない。というか、この記事を読んでいる時間があるなら今すぐにでも本編を見て欲しいというのが、筆者の率直な意見だ。

子役たちの演技も素晴らしいし、80年代のテイスト溢れる時代感や再現も素晴らしいの一言に尽きる。視聴者に与える刺激の配分も絶妙で、長編作品にありがちな中弛みもない。登場人物たちのキャラクターもしっかり味があるのにクドくなく、それどころか、彼らが刻一刻と生み出す人間関係の変化に引き込まれっぱなしだ。

イレヴンという愛すべきキャラクターは、筆者の人生上でもトップクラスのお気に入りとなったし、ウィノナー・ライダー演じるウィルの母親”ジョイス”は、一人の女性としては弱くても、母としてはこの上なく強いという、子を想う母ゆえの強さを見せつけ、韓国映画の名作「母なる証明」を良い意味で超える”母なる証明”を目と記憶に焼き付けてくれた。

演出も唸らせられるほど素晴らしく、電球が”存在”を示す展開は何度見ても感動する。これら作品を作り上げている一つ一つの要素が全て最高得点をつけられるほどの高いレベルに達しており、故に一つの記事では書ききれないのだ。筆者は1話目をつけたが最後、シーズン1もシーズン2も一晩で一気見してしまった。

垣根を越えて全ての人にお薦めする傑作中の傑作

もはや映画ファンかドラマファンかなどは関係ない。良い作品を見たいならストレンジャー・シングスを見ろと、ジャンルの垣根を越えて薦められるぐらい、ストレンジャー・シングスは推せる作品だ。何度でも言おう。ストレンジャー・シングスは見よう、いや、見るべき。これを見ずに映像作品は語れない。

2017年度、個人的年間最高傑作、総合最優秀作品はぶっちぎりで「ストレンジャー・シングス」

最後に、2017年度の個人的年間最高傑作を発表しておく。それはもちろん、「ストレンジャー・シングス」だ。

念のため言っておくが、Netflixさんに媚びているわけでは全くない。2017年には「猿の惑星 聖戦記」や「CSI:科学捜査班」の完結作などの大作も色々見たが、それらの作品を間違いなく上回っているからだ。

ストレンジャー・シングスは、可能ならば全ての人に見て欲しい。それくらい推せる作品だ。ストレンジャー・シングス、この名前を憶えてくれるだけでも構わない。そして、少しでも興味がわいた日には、ぜひ本編を見て、その驚くべき展開や胸を高まらせてくれるドラマに、心躍らせてほしい。

さて、書き終わったからストレンジャー・シングスをもう一度つけよう。あの世界をもう一度見られる事、何度でも見直せる事は、映像作品を愛する者の幸せだ。